とある研修で奄美大島に訪れた、地域通訳案内士同期で徳之島在住の友人チル。
チルは優しく明るくてぶっとんだところのある、スルメのように味わい深い人(チルの幼馴染の表現をお借りしました)
もともと、もう1人の徳之島の友人とチルと3人で7/28に遊び、7/30,31に我が家に宿泊、そして8/1に東京へ帰省する予定でした。
来島した28日時点で台風が来ていることは分かっていましたが、当初1日は影響がないだろうと予測していたチル。しかし状況は変わり、台風の速度が遅くなったため1日の飛行機は欠航が決定!
つまり、1Kの我が家に延泊が決まったのでありました
欠航が決まった時点で、チルは8/3,4に振替ができないか試みたようですが、すでに空席はなく。
しかも、台風6号カーヌン、沖縄を通過したら奄美大島に戻ってくるというから、8/5,6,7あたりのチケットも微妙。
欠航がきまった翌日、チルは1日考えに考えて東京帰省をあきらめ、フェリーが再開したら徳之島へ帰るという決断を下しました。
そんなこんなで夫、チルと3人で不思議な共同生活を過ごしていたら、別の友人からフェリーは7日以降にしか再開しないのでは?という情報が入ってきました。
フェリーは飛行機よりも欠航しやすいのです
つまりそれは、チルはさらに1週間、1Kに滞在しなければならないということを意味していました
さて、どうしようとなったチルとわたしと夫。
8/1あたりでもうお互いに腹を括り、(雨風が強くない日は)日中はなるべく外出することに決めたのでした。
チルは家に引きこもりたいとか言っていたけども
が、しかし
一転して今日8/3、チルは東京へと無事に飛ぶことができました。
強運の持ち主です。
そんなチルの奄美大島滞在ストーリー、記憶が鮮明なうちに記しておきたいと思います。
高千穂神社の六月灯へ
宿泊初日、チルは研修を終え、宇検村から名瀬の我が家に18:00過ぎに到着。
チャチャっとごはんを済ませ、高千穂神社で六月灯というお祭りがあると聞いていたため、行ってみることに!
3人で部屋にいるのもなんだからねぇ
六月灯とは、鹿児島で古くから行われている伝統行事のこと。7月に県内各地の神社で、縁日に灯籠をともして夜祭が行われます。由来は諸説あるみたいです。
はじめての六月灯。
雨に打たれることなく見ることができましたが、残念ながら演芸イベントは台風で中止。
でも久しぶりに縁日の雰囲気を味わえて、チルからイカ焼きもごちそうしてもらい、楽しい夜散歩となりました。
2日目(7/31)は、海洋展示館へ
2日目の朝は台風が近づいていて天候が不安定なこともありゆるりと過ごしましたが、午後からはチルが行ったことのなかった海洋展示館へ。
いつかの100魚種チャレンジで釣ったは〜めさんも泳いでいました。
じっくりゆっくりと回り、たっぷりと海洋展示館を堪能することができました。
その後運動がてら歩いて畑へ行き、食べれそうなものを収穫。
展望台とチル。
ゴキブリ以外の虫とは共生することを決めたと言って、蚊を全く気にせずに畑に滞在したチル。
それなのに刺されもせず、長袖長ズボンに虫除けスプレーでのぞんだわたしが刺されたのでした。
3日目、チルは1日博物館へ
8/1は、フェリーがさらに止まると分かっていたため、当直明けになる夫と朝から買い出しに行こうねと話をしていました。
チルも買い物についてくる!と言ってくれたのですが、せっかくの奄美大島滞在が買い物で潰れてしまってはもったいない。
ということで、雨風が凌げる博物館へ行ってもらうことになりました。
10:00ころに送り、帰ってきたのは18:00すぎ。
帰りたい30分前に連絡をもらえたら迎えに行くと伝えていたため、昼過ぎくらいかなぁと予想していましたが、なんのその。チルの探究心と集中力が凄まじいからか、1日かけて博物館を堪能できたようです。
マンゴーで幸せになる
本当はチルと一緒に7/30に宿泊予定だった徳之島の友人は、研修を早めに切り上げて、なんとか飛行機があるうちに徳之島へ帰島。
お土産としていただいたマンゴーを、友人不在で夫、チル、わたしで、1日1つ食し、幸せを噛み締めました。
徳之島は天城町のマンゴー、激うまでした!
もし、4人で寝ることになっていたならば、修学旅行みたいで楽しかっただろうなぁと妄想したLovesandです。
4日目、遺跡巡りをする。宇宿貝塚へ!
チル滞在4日目の8/2、海は荒れに荒れていましたが、外出はできるレベル。
夫も休みだったため、家に籠りたい雰囲気を醸し出していたチルを説得して笠利町の遺跡巡りをすることに。
辺留城古墓(べるぐすくこぼ)
Google大先生で「遺跡」と入力して出てきた場所を北から順に行ってみよう!となり、最北だったのは辺留城古墓(べるぐすくこぼ)。
事前調査をせずに行った方が面白いと思い、とりあえず遺跡を目指してドライブ。
近づいたなと思って、地図に沿って車を停め、強風の中歩いて探すも見つからず。どこにあるんだろうね?と見つからないまま国道に戻ったら、看板が立ててありました。
う〜む、やはりお墓に興味本位で近づくのはやめた方がいいと思い、結局この看板を読んで満足し、次なる場所へと向かったのでした。
奄美市歴史民俗資料館
次に向かったのは、次なる遺跡との間にあった奄美市歴史民俗資料館。
民俗資料と考古資料が分けて展示されており、内容も結構ボリューミー。
入館前から、放っておいたらチルは何時間もこの資料館で過ごせるだろうと思ったわたしは、30分で!と約束して入館。
夫もわたしもそれなりにじっくりと見て楽しんだつもりでしたが、チルの集中力は凄まじく。結局1時間ほど滞在したのでした。
わたしにチルの探究心と集中力を半分わけて
喜子川遺跡
奄美市歴史民俗資料館に保存されていた土器などが発掘された場所でした。
宇宿貝塚史跡公園
以前からちょっと気になっていた宇宿貝塚史跡公園
宇宿貝塚は縄文時代前期から中世にいたる複合遺跡で、縄文時代晩期終末頃の竪穴住居跡や土器、石器、骨角器、中世の埋葬跡などが発掘されました。1986年(昭和61年)10月7日に奄美で初めての国指定史跡となり、現在は宇宿貝塚史跡公園として整備され、建物内には発掘調査の跡がそのまま残されています。
奄美市Webページより引用
女性スタッフの方の説明を無料で聞けると言うことで、入館してすぐにお願いしました。
すべての説明を聞き終えるのに1時間以上かかりましたが、お姉さんの説明がお上手かつ面白くて、終始聞き入ってしまいました。
最後の方、足は疲れて痛くなったけども
かなりコアな観光地かもしれませんが、雨の日の奄美大島観光でどこへ行けばいいか迷っている人がいたら、この宇宿貝塚史跡公園をオススメします。
自然、マリンスポーツのイメージが強い奄美大島ですが、また違った視点から奄美大島のことを知ることができ、楽しかったです。
5日目、チル奇跡的に飛行機に乗る!
チルが我が家に滞在して5日目の今日8/3朝、起きてからお布団の上で3人で夢の話やらなにやら話していたとき、タブレットを触っていた夫がボソッと「今日は飛行機が飛ぶみたい」と、一言。
そこから事態は急展開。
夫は続けて、「ネット上でチケット取れなくても、空港でキャンセル待ちすれば乗れるんじゃない?」と。どうやら夫も過去何度かキャンセル待ちをし、毎回乗れたという経験があるとのことでした。
チルの懸念事項は1点だけ。
8日に徳之島へ帰ることができるか?ということ。
Windyを見た夫は、8日も飛ぶのでは?と予想(上記画像は、8日昼頃を予測したもの)。
そんな会話をしていたら、チルの心は決まり‥一気に帰省モードへと変わりました。
となれば、一刻も早く空港へ行って状況を確認したかったため、夫と山へ行く予定だったわたしはチルと空港へ行く予定に変更し、朝ごはんだけはゆっくりと食べ、8:30過ぎには空港へと向かったのでした。
空港に着いたらあらびっくり!
これまでに見たことのない行列がJALカウンターに並んでいました。たくさんの人が台風に翻弄されていることが伺えました。
ニンゲン、自然には勝てぬ
チルが乗ることのできる東京行きのピーチはMM544 13:20発の1便だけ。
ピーチ前にはこんなボードが出してありました。
定刻で出発ということがわかり、ひとまず安心。
でもここからが問題です。果たしてキャンセルは出るのか?どうすればいいのか?ということで、近くのピーチスタッフさんに「キャンセル待ちできますか?」と尋ねるチル。
しかし、われわれ勉強になったのは
ピーチにキャンセル待ちという概念はないということ
スタッフさんは丁寧に説明してくださいました。①キャンセル待ちという扱いはないこと、②搭乗予定時刻12:50を過ぎて、予約していたお客様が乗らない確認ができた場合に、タイミングが合えば乗れるということ。
なるほど、承知の助。
ということは空港で待っていても仕方ないということで、近くの田中一村美術館で時間を潰し、12:40ころ再アタック!
チル、「もう今日は帰る!という気持ちになってるから帰れる気がする」と言って、受付カウンターへ。
ピーチはJALに比べて空き空きでした
なにやら受付スタッフと長めに話すチル。
どっちなのだろう?と思って見つめていたら、チルが振り返って両手で○字を描いてくれました。
このとき、心底よかったと思い、その場でつい拍手をしたわたし。
戻ってきたチルが言うには、「キャンセルは出てないけど、非常口前の空席に乗ってOKって」ということでした。
乗れたら、飛べたら、それでよし!
搭乗時刻迫るチルを笑顔で見送ったのでした。
チルもわたしもホッとしましたが、家に帰ってチルがいない部屋で過ごすのはそれはそれでちょっと寂しくて。同僚と山登りに行っていた夫には、チルが飛び立てたのかどうか秘密にしていましたが、帰ってきてチルのいない部屋を見て一言。
チルがいないならいないで、寂しいね
つっこみどころ満載のチルには、人の持っていない魅力がたくさんあって、どうやらわれわれはその魅力に取り憑かれてしまったようです。
また次回、奄美群島のどこかで会う日を楽しみにしています。
濃ゆい5日間をありがっさまりょーた!
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