三太郎峠で、夫が鬼軍曹に変貌する

奄美市の中央に位置する、標高約343mの三太郎峠(さんたろうとうげ)

現在は夜間にアマミノクロウサギなど観察で訪れる人が多い場所ですが、かつては古仁屋、旧住用村中心部と名瀬を結ぶ幹線道路として発達していたとのこと。

そんな三太郎峠の古道へ、数日前に夫と夫後輩、わたしの3人でピクニックに行ってきました。

最後は、ピクニックなんて優しいものじゃない
もはや修行

結論から言うと、最近の山遊びで一番足にきました…

翌日、少し筋肉痛になってしまったのは、日頃の運動不足がたたったからなのか、夫が鬼軍曹となったからなのか、どちらが原因なのかは神のみぞ知るところです。

この日歩いたルートは、登りの古道で3km、下の舗装道で8kmほどで、GPSを使った記録では合計約12km。

くじゅう三俣山よりも歩いおる…

スタートは、東仲間にある古道入口から。

スタート地点
三太郎峠の由来

この石碑が目印です。

三太郎峠の由来
明治20年(1887)に、当時の須垂方と住用方を結ぶ峠越えの新道が計画され、明治32年(1899)には川辺町(南九州市)出身の農業指導員、畠中三太郎がこの峠に茶屋を建てた。民俗学者の柳田國男は大正9年(1920)、この峠を訪れ『海南小記』に次のように記している。「三十年前に内地人の夫婦が、この峠に茶屋を建てて付近の林を開墾し始めた。肥後から薩摩に越える三太郎峠とは違って、これはこの爺の名にもとづいていて、三太郎坂と呼ぶようになったのである。それほど世に聞こえた三太郎ではあったが、彼にも相談せずに世の中は変った。」人々が永く生活道路して歩いたこの峠は、歴史の道として今は残る。
平成二十一年(2009)十二月吉日 グぃンムン村

木々に覆われた古道を、植物を観察したり、鳥のさえずりに耳を傾けながら進みます。

でも、歩くスピードは緩めません。なぜかと言うと、夫が午後には別の予定が入っていたためです。

歩いて歩いて、気になったところはささっと写真撮影。

アマミノクロウサギさんなのか猪なのかわかりませんが、ところどころに獣道が出現。

これは蜂の巣でしょうか?

夜来たらまるで別世界だろうなと想像しつつ歩を進め、3度、小川を渡りました。

この苔生むした感じがたまりません。

わたしたち夫婦が好きなサクラランさんも、倒木をかわいく飾っています。

そうして登り着いた場所は、三太郎茶屋跡。9:30ころ登り始め、ここまでの3kmで約1時間。

ふぅ。珍しく乳酸が足にたまらなかったぞ

茶屋跡にはあったより詳しい「三太郎峠の由来」看板。古道のことをカタカナでフルミチ、新道のことをカタカナでシンミチと記載されているのところから、奄美らしさを感じます。

ランチタイムには早すぎたため、前夜に蒸したカシャ餅(よもぎ餅)をほおばりながら、ゆっくりと下りはじめたころに夫に下はどのくらいの距離があるか尋ねて、驚愕。

8km!8km?!

ええ、いつも何も事前に詳しく尋ねずに出かけるため、こうなります。

Googleマップの経路で見てみたら、普通に歩いて2時間以上かかる計算。

12:30までには車まで戻らないといけないうえに、ランチだけはゆっくりと楽しみたいことを考えたら、時間が明らかに足りません。

それでも、下り始めは早歩きで周囲の植物を観察しながら、雑談まで楽しむ余裕をもっていました。

左右の道路脇数キロにわたって、ホウロクイチゴが大量に自生。

この道をホウロクイチゴロードと命名です。

蜘蛛ロードと違って、幸せな響き

下りの5分の2くらいを過ぎたところで、ランチタイム。

この日は写真を撮り損ねましたが、カップラーメンは我慢して、おにぎりとお弁当でまったり。食後のティータイムも欠かしません。

食後も、時間が気になりつつもまだ早歩き程度。

ところが、最後の3kmくらいにさしかかったあたりで、夫「このまま行くと間に合わないから、走ろう!」と。

有無を言わさずに走ることになり、まるで軍隊です。

夫も夫後輩さんも日頃から鍛えているからよしとして、わたしは引きこもりでただの運動不足な30代女性、無職。

「一旦休憩しようよ〜」と走りながら、何度か夫に叫ぶも、速度を落とさない夫。

この日の夫は、鬼軍曹。

「間に合わないから、行くよ!」と。

どんどんと離されていき、結局、最後の500mほどは自然と歩いていました(笑)

ゴール地点付近になっているモダマを観察しながら、きっと車で迎えに来てくれることを期待してテクテク。

この写真を撮影後、期待通り颯爽とジムニーちゃんで現れてくれたのでした。

午後の予定にも少し余裕を持って間に合い、ちゃんちゃん。

足腰が強化されて、ある意味よい訓練となったピクニック(?)となりました。

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